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お茶を点てて

2015年01月29日

   

今日のお菓子作りは花びら餅を作ります。 

    

「花びら餅」

京都では新年を祝ってお正月にだけ頂く伝統のお菓子。

元は平安時代の新年行事「歯固めの儀式」を簡略化したもので、宮中のおせち料理の一つとして考えられていました。

明治時代には茶の湯用のお菓子として定着しています。

  

   

白味噌餡とピンク色の餡にごぼうを添えて求肥で包み仕上げていきます。

 

    

そして今回はお菓子作りに加え、お茶も楽しみます。

   

茶碗はご自身の愛用品をご持参下さった方も。

   

ではお抹茶を点てて参りましょう。

   

茶碗に抹茶を入れます。

薄茶(おうす)と濃茶(おこいちゃ)

違いは文字が表わすとおり濃度の差によるもの。

今回はおうすを楽しみます。

南部鉄瓶から注がれるお湯には独特のまろやかさがあります。

    

茶筌でバランス良く一気に混ぜ合わせます。


 

茶聖、千利休が示した「侘び茶」の世界観

“基本を忘れないことの大切さ”

規矩(きく)作法

守りつくして、破るとも、離るるとても、本(もと)を忘れるな。

  

 

守・破・離(しゅ・は・り)」  

 守・・型を守ること(初心者)

 破・・型を破ること(達人)

 離・・型を離れること(名人)


語源は様々な説(一節には高坂弾正昌信の甲陽軍艦に記された兵法用語)がありますが、「守・破・離」の意を表す言葉として千利休が上記の道歌を詠んでいます。

 

  

時代は変われども、物事を学ぶ姿勢は変わらずに。

茶の湯に限らず

作法心得、人々が持つ美意識は未来永劫、繋いでいきたいものですね。

 

   

 

    

一期一会

本日も皆と一緒に

    

真心を込めて作ったお茶とお菓子を美味しくいただきました。

   

今回点てたお抹茶は

京都に本店を構える日本茶専門店一保堂さんの「蓬莱の昔」です。

 

    

豊かな甘味とほど良いコクを感じるお茶で、抹茶を初めて試されるなら、お勧めの銘柄だそうです。

    

ロビーに飾られた啓翁(けいおう)桜が、まだ少し先の春の訪れを待ち通どおしく感じさせてくれます。

カテゴリ: その他 投稿者: グランドビュー甲南